外宮、内宮の正宮は共に4重の垣根で囲まれて降り、中をうかがうことはできません。
ここでは、豊受大神宮(正宮) の構造と建物を紹介します。
▼外宮御垣内図
【板垣南御門】いたがきみなみごもん
正宮の4重の垣根のうち、もっとも外側にある板垣の南側に開いた門。
門は鳥居になっており、この門の内側までは誰でも入ることができます。
▲【外玉垣南御門】とのたまがきみなみごもん
私服で何の手続きもせずに参拝できるのはこの門の前までです。板垣南御門のすぐ内側にあり、茅葺屋根に外削ぎの千木と5本の鰹木が乗っています。門の正面には「御帷」(みとばり)と呼ばれる白い正絹が垂れ、中を伺うことはできません。
【南宿衛屋】みなみしゅくえいや
神職さんが控えている場所。御垣内参拝の手続きをする場所として知られていますが、神職さんは夜中もここに侍り正宮を守ります。
【御饌殿】みけでん
内宮には存在しない、外宮独自の建物です。
毎日朝夕に日別朝夕大御饌祭(常典御饌)という、神々に食事を献上する祭りが行われています。
高床式の建物で雨天時には雨を避けるため建物の床下で祭典が行われます。
建物の正面と裏側に扉がついており、常典御饌の際には両方の扉を開け、吹き抜けの状態になります。この扉は、開け閉めの際に重々しい音が鳴るように、雨天時の湿度や乾燥による収縮などを計算に入れて作られています。
常典御饌の様子を拝見することはできませんが、裏参道の忌火屋殿が見えるあたりに待機していると、遠くから開扉・閉扉の重々しい木霊が聞こえてきます。
【御正殿】ごしょうでん
御祭神:豊受大御神とようけのおおみかみ
天照大御神の食事を司り、記紀神話にも登場する神。御饌津神(みけつかみ:御食事の神という意味)ともよばれます。民の衣食住や産業の守護神でもあります。
4重の垣根の最深部にあります。