神宮は125の社から成り立っていますが、いわゆる内宮、外宮を参拝してもその境内には125も社が見当たりません。その多くは二見など各地に点在しています。
この125の社はいくつかに社格が分かれています。よく聞くのは別宮や摂社などですが、いまいち違いが判りません。今日は社格について調べてみます。
【神宮の社数と社格】
神宮の社は正宮、別宮、摂社、末社、所管社、別宮所管社の6種類に分けることができます。正宮が2社、別宮が14社、摂社が43社、末社が24社、別宮所管社が8社あり、全部合わせると125社となります。これらの社はさらに外宮と内宮の二種類に分けることができ、それぞれの社の数は次の通りです。
【外宮】正宮1、別宮4、摂社16、末社8、所管社4
【内宮】正宮1、別宮10、摂社27、末社16、所管社30、別宮所管社8
正宮については何となくわかりますが、その他はいまいちピンとこないですね。どのような違いがあるのか調べてみました。
【正宮 しょうぐう】
豊受大神宮と天照皇大神宮の2社のみで最も重要な社です。一般の神社では境内で最も重要な社を本殿とか本宮とか呼びます。
【別宮 べつぐう】
正宮に次いで格が高い社。わけみやとも呼ばれます。正宮と同様に式年遷宮が行われます。○○宮と呼ばれているのは正宮とこの別宮のみで、摂社以下の社はすべて○○神社や○○の神と呼ばれます。正宮とかかわりの深い神が祀られます。
【摂社 せっしゃ】
927年に定められた『延喜式』の「神名帳」に記載された社。式内社とも呼ばれます。古くは所摂社とも呼ばれました。一般的には別宮がある神社は少なく、本殿とこの摂社、末社で成り立っているところが多いと思います。なお、摂社、末社というのは社格を表しているわけではありません。
【末社 まっしゃ】
804年の『延暦儀式帳』に記載されている社です。末社は『延喜式』「神名帳」には記載されていません。ということは摂社よりも新しい社ということでしょうか。
【所管社、別宮所管社】
『延喜式』「神名帳」、『延暦儀式帳』どちらにも記載はされていませんが、正宮や別宮に縁が深い社です。衣食住を司る神々が多く祭られています。
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