【荒祭宮】 *内宮別宮(第1位)
あらまつりのみや
《由緒》創建は垂仁天皇26年10月で、正宮と同時に建てられました。かつては忌火屋殿などもありましたが、現在に至るまでに失われています。昭和11年には蝙蝠が営巣したため不定期遷座が行われています。
内宮に所属する10の別宮のうち、最も位の高い社。祈年祭、神嘗祭、新嘗祭の奉幣は正宮に続いて行われ、勅使、大宮司、少宮司が参向します。神饌も正宮とほとんど同じものが供えられ、5月と10月には皇大神宮と荒祭宮のみで和妙(にぎたえ・絹織物)荒妙(あらたえ・麻織物)を供える神御衣祭が行われます。
社殿は正宮の北側に位置し、隅に籾種石という巨石があります。また、荒祭宮へは急な石段を登ってゆくのですが、その途中には御稲御倉と外幣殿があります。
荒祭宮は神明造で茅葺の屋根には内削ぎの千木と6本の鰹木がのっており、遷宮は東西で行われます。
天照皇大神の荒魂ということは、主に旱魃や冷夏などの天候を左右する部分を恐れたのでしょうか。高天の原を統治する皇祖神ですからそれだけを恐れたわけではないかもしれないですね。