67【真清田神社】
ますみだじんじゃ
愛知県一宮市真清田1-2-1
祭神 天火明命
前回の大國霊神社同様、神社を表す名称が地名になっています。
神武天皇33年、なんと尾張の国の開拓と日を同じくして鎮座したと伝えられています。
この地域が木曽川の灌漑用水による水田地帯だったため真清田と名付けられたことを鑑みても、現在でいうところの第一次産業に携わる人々が多く暮らしていたことと思われます。濃尾平野開拓の祖神である真清田神社は、そんな天気や気候に生活を左右されやすい庶民の拠り所であったのではないでしょうか。
手水舎には古来より晴雨を祈願する神社として信仰されてきたことが記されています。弘法大師が雨乞いをした際に祈りを捧げた龍神がこの真清田神社の森林に鎮まったとか、尊神が八頭八尾の龍に乗って鎮座した、下馬橋の辺りに毎夜龍燈が現れる、など古くから民衆の間で境内に龍が鎮まっていると信じられてきたようです。
本殿などが国の登録有形文化財に指定されているほか、鎌倉時代に順徳天皇が奉納した舞楽面が重要文化財になっています。
上の写真が拝殿です。
拝殿から後ろを振り返ると立派な楼門が聳えています。
昭和年間に竣工されたようですが、聖武天皇ご宸筆と伝わる額を模して人間国宝の平櫛田中氏が彫刻した扁額が掲げられています。
7月末には一宮七夕まつりが行われるようですが、境内社の服織神社には美しい七夕飾りが付けられており、お祭りの華やかさを感じさせます。
境内は広く、砂利や石畳に夏の日差しが照り返してとても暑いのですが、点在する木々は苔で覆われとても涼しげです。町中にある神社ですが、本殿の後ろが山になっており、緑に囲まれ田舎の神社に来たような開放感があります。
さて、名古屋御朱印の旅も残すところあと三社です。このままのペースで何としても9月中には名古屋旅を終え、10月からしばらくの間は伊勢について掲載していきたいと考えています。