桔梗屋 御朱印の旅

神社ばかりお参りしてまわっております。戴いた御朱印が多くなってきたので、管理がてら公開します。御朱印以外の話も多いかも

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【御朱印】嚴島神社 (広島-廿日市)【安芸國一宮】世界遺産

嚴島神社

いつくしまじんじゃ

広島県廿日市市宮島町1‐1

祭神 市杵島姫命 湍都姫命 田心姫命

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嚴島神社御朱印。初穂料は300円です。

御祭神は沖ノ島に降り立ち、宗像大社に祭られることから宗像三女神とも呼ばれる女神たちです。皇室や国家の安寧を司り、海上の守護神としても信仰されている神々です。

三女神は神烏とともに宮島に天降ったと言われており、593年に佐伯氏によって現在の場所に祀られたと伝わっています。嚴島神社というと、平清盛の社殿造営が有名ですが、清盛は1168年、社殿を当時の貴族の住宅様式だった寝殿造改築しているだけで、彼が建立したわけではありません。清盛の改築以降平家の他、貴族から上皇法皇などの皇族方まで参拝する神社となりました。

安芸の宮島は松島、天橋立とならんで日本三景にも称され、嚴島神社の社殿は平成8年に弥山や社の前に広がる海とともに世界文化遺産に登録されています。

27年の旅行では、まず早朝、潮の満ちた社殿に向かいました。

満潮の鳥居。この屋根の部分には鳥居が浮き上がって流されないように7トンもの石が入っているそうです。

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社殿の入り口で昇殿料を納めます。神社内300円、宝物館300円ですが、両方拝観する場合は共通チケットで、両方合わせて500円で見学することができます。

嚴島神社は午前6時半から参拝が可能ですが、冬で寒かったためか、午前7時半の段階ではほとんど人がいませんでした。

入り口に入ってすぐに客神社(まろうどじんじゃ)があります。境内最大の摂社とのことですが、回廊で本社とつながっている上、海の上を境内と呼ぶのに違和感がありますね(笑)祭神は三女神の兄弟である五男神で、この社殿では文字通り客として祀られています。嚴島神社の祭りはすべてここから始められるそうですので、参拝もまず初めにこの社に参ります。

客神社の先は東回廊につながっています。回廊の床板は隙間が空いており、波が寄せるたびにこの隙間から風が吹き上げてきます。ピンヒールだと隙間に嵌って国宝の床板を傷めかねません。どうせ町も石畳ですし、浜にも降りるつもりならウェッジソールやブーツのほうが無難です。回廊のすぐそばをフグのような魚が泳いでおり不思議な気分です…

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回廊を進むと御本社に到着します。幣殿と祓殿の間にある拝殿でお参りができますが、建物に挟まれた回廊のような薄暗いところだったと記憶しています。祓殿のあたりが授与所になっており、御朱印やお守りが受けられます。祓殿の向こうには拝殿とは一転して明るく開けた舞台があり、ここから大鳥居を見ることができます。

西回廊からは能舞台や反り橋を見学することができます。

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能舞台は中に立ち入ることはできず、回廊からの見学のみとなっています。平成3年の台風被害で倒壊したようですが、見事に修復されています。嚴島神社は清盛によって現在の社殿が造られて以来900年もの間、幾度となく海水による浸食や台風の被害を受けては修繕されてきました。

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▲こちらは反橋。陸地と回廊をつなぐ太鼓橋ですが、立ち入ることはできません。重要な建築物だからというわけではなく、以前から天皇の使者である勅使しか渡ることができませんでした。

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▲満潮の社殿を拝観した後は宝物館を見学します。入り口にはかつて海上の大鳥居に使われていた根本材の、巨大な断面が展示されています。現在の大鳥居はなんと明治8年に建立されたものだそうです。この根本材は昭和26年の大改修の際に取り換えられたもので、材質は楠なのだそうです。資料館の屋根をつくばかりの根本材。横幅が見切れてしまっていますが、実は縦より横幅のほうが長いです。

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 ▲お昼頃、弥山から帰ってきてまずは潮位チェック。この時はまだ鳥居は潮に浸かっていました。寝殿造りの足元をみると礎が非常に高く、なるべく海水に浸からないよう、なおかつ床板ギリギリまで潮が満ちるように設計されていることが分かります。

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▲午後2時頃には鳥居まで潮が引きました。鳥居のすぐ向こうに海が来ています。事前確認ではこの日の潮位では鳥居まで行けないはずでしたが、本当にぎりぎりの誤差で行くことができました。

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▲鳥居の真ん中に立ち、上を見上げると両面に扁額が取り付けてあるのが分かります。

陸側は伊都岐島神社、沖側は嚴嶋神社と書かれています。この扁額、なんと面積3畳もあるそうです。鳥居の屋根の両端には三日月と太陽が描かれているそうですが、これは見忘れました…。
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▲遥か彼方に社殿が見えます。この鳥居の根本は胴回りが10mもあります。潮が満ちる部分にはフジツボなどがついて、潮位がどこまで上がるか分かります。

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▲潮が引いた社殿。大鳥居は老若男女、異邦人まで群がっており、写真を撮っている前を平気で横切ったりするので(そうしないと鳥居に近づけないし、大鳥居を写そうとすると相当遠くから撮らなくてはいけないので仕方ない)人が写っていない写真を撮るのが難しいですが、社殿周りはだーれもいません。社殿内を見学している人はいますが、浜にいるのは私だけでした。もっと調子に乗って床下とか覗いてみればよかった(笑)

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▲夜になり、潮が満ちてきた鳥居をろかい舟がくぐってゆく様子。平安時代はこのように鳥居から参拝するものだったそうです。

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 夜になると鳥居や社殿はライトアップされ、より一層幻想的な雰囲気になります。できることなら宮島に泊まりたかったのですが、後ろ髪引かれる思いで雨の宮島を後にしました。

 

フジミ模型 建物シリーズ No.19 厳島神社

フジミ模型 建物シリーズ No.19 厳島神社