出羽黒山、月山、湯殿山の三つの山を合わせて出羽三山と呼びます。
それぞれの山を象徴する干支があり、羽黒山は午、月山は卯、湯殿山は丑の年を御縁年としています。
さて、私が初めてご朱印をいただいた出羽三山には、「山の中で見聞きしたことを他言しない」という決まりがあります。
修験道の影響でしょうか?一生忘れない経験をたくさんしたので、語りまくりたいのですが仕方ありません。。。
この神社の祝詞はお経のような節がついており、とても聞き心地がいいです。そしていい声の神主さんがとても多いです。ところで出羽三山は神社で神主さんがお仕えしてますが、神主さんたちが修験者の格好で修業をしていたり、ほら貝を吹いたりしています。神仏習合というか他宗教との結びつきが強く、神道と言うよりは独自に発展した文化を受け継いでいるように感じます。
出羽三山は仏教の影響が強く、次に示すように御祭神の本質は如来であるとの考え方があります。本地、垂迹というのは、実際の姿(本地)は仏だけども、人の前に姿を現す(垂迹)時は日本人に親しみやすい「神」の姿で来てくれる、というものです。
【羽黒山】414m
平安末期から羽黒派修験の本拠地として発展
【月山】1984m
【湯殿山】1504m
1600年より前は神仏習合と権現信仰の影響で「三所権現」と呼ばれていたようです。この時の三山は今と異なり、「羽黒山」と「月山」、そして月山から東に15km離れたところにある「葉山」を三山とし、湯殿山は奥の院だったようです。その後、戦国の世になると葉山修験の台頭や湯殿山信仰の増加により、葉山を切り離し、薬師岳を加えました。これにより、三山は「三関三渡」の教えを保ちました。
「三関三渡」とは三つの山を巡ることで達成される信仰のことのようです。
羽黒山(過去)菩薩の慈悲で母の身に宿る
↓
葉山(現在)薬師如来の力で現世に生まれる
↓
月山(未来)阿弥陀如来が来迎し往生させ解脱する
↓
三山が解脱までのプロセスを表し、湯殿山は絶対的な真理を表していたんですねー。
現在では
羽黒山(現在)→月山(過去・死後)→湯殿山(未来・再生)を表すと考えられています。菩薩が省かれてますね。羽黒山にある出羽三山合祭殿にも出羽神社、月山神社、湯殿山神社が祭られています。
前回も書いたことと思いますが、私の御朱印のいただき方、湯殿山(未来・再生)→月山(過去・死後)→羽黒山(現在)と逆走しております・・・。実際に参拝(登頂)した感想も、羽黒山は観光客が多く俗世っぽい印象、月山は霧が立ち込め油断ならない死の山、湯殿山はエネルギーが活性化され生まれ変わったような気分になりました。
出羽三山はもう一度参拝したい神社No.1です。
皆さんは是非正しいルートでご参拝ください笑
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